26 9月 2009

日本語教室「敬語の巻12」

Author: fu-san | Filed under: フーさんの日本語教室

☆今日のテーマ 「くださる」「いただく」☆

フーさんです。

最近、ちょっと、難しいよ、という声が、さわやかな風にのって、聞こえてきました。

すみません。

今日のテーマは、「くださる」「いただく」についてです。

親鸞会 同朋の里

【質問】

親鸞会のご法話会場で、支部長さんにお会いした時、

「先日は、丁寧にご説明いただきまして、ありがとうございました」

とお礼を申し上げたのですが、尊敬語なら、

「ご説明くださいまして」

とのほうが、適切ではなかったかなあ、と思いました。どうでしょうか?

う~ん。これも、よく、迷うところですよね。

皆さんは、どう思われますか?

まず、基本的なことから。

「くださる」は、尊敬語

「いただく」は、謙譲語 です。

(※ちょっと、難しくなりますが、詳しくいうと、

動詞としては

「くださる」「与える」尊敬語「いただく」「もらう」謙譲語

動詞に付いて、補助動詞のはたらきをする場合

「くださる」が付くと尊敬表現、「いただく」が付くと謙譲表現

上の質問は、どちらも、補助動詞の働きをしています) 

●例をあげて、見てみましょう。

ア、「Aさんが、してくださいました」

イ、「私は、Aさんに、していただきました」

→アもイも、どちらも、Aさんをたてている文章です。

あれ?

「くださる」尊敬語「いただく」謙譲語で、まったく違うのに、どうして、どちらも、Aさんをたてていることになるの?

よく見てください。

アとイの違いは、主語が違いますよね。

アは、「Aさんが」主語

イは、「私」主語「Aさんに」という表現になります。

行為者が違う、ということです。

「くださる」尊敬語 → 行為者をたてる

よって、アの尊敬語「くださる」は、行為者のAさんをたてています。これは、わかりやすいと思います。

「いただく」謙譲語 → 行為について、その行為の向かう先の人物をたてる

イの謙譲語「いただく」は、Aさんから私がそうしていただいたのだから、Aさんが行為者では?だから、謙譲語なら、その行為を受けた私をたてているのでは?あれ?わからない……となる人もあるでしょう。

「いただく」は、「もらう」謙譲語です。「もらう」という行為をしたのは、私です。「もらう」という行為をされた、すなわち、「もらわれた」のは、Aさんです。

よって、もらわれたAさんを、たてた文章なのです。

いかがでしょうか。

●上の質問にもどりましょう。

※質問は、主語が省かれているので、次のように、考えると、、、

「ご説明くださいまして」とした場合は、支部長主語

「ご説明いただきまして」とした場合は、主語。私が説明をしてもらった、もらうという行為を受けたのは、支部長だから、行為を受けた支部長をたてていることになります。

よって、質問の「ご説明くださいまして」「ご説明いただきまして」は、どちらも適切な表現、といえます。

「くださる」「いただく」は、難しいですね。

さらに、この二つの言葉は、恩恵をうけて有り難いという意味をあわせて表していることが、特徴です。

「くださる」 行為者をたてるという尊敬語に加えて、「その行為者から恩恵が与えられる」という意味もあわせて表します。

「いただく」 謙譲語の基本的な働きに加えて「恩恵を受ける」という意味もあわせて表します。

「先生が、ご説明くださる」「先生にご説明いただく」「先生のご説明がありがたいことである」という意味を持つ。

ふ~、今回も理屈っぽくなって、すみません。 

次からは、気をつけますね(汗)。

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