もん太@射水市民です。
梅雨前線の豪雨により、福岡など九州方面の方が大変な被害を受けられているとニュースで見ました。心よりお見舞い申し上げます。
さて、先日の日曜日は親鸞会のF館にてビデオご法話が行われました。
昼休みに入る前に8月に勤められる予定の親鸞学徒追悼法要の案内があり、昨年末にガンで逝去されたTさんの奥さんよりお話を聞かせていただきました。
Tさんは、射水市のJR小杉駅のすぐ近くで鍼灸院をされていて、かなり親鸞学徒もお世話になっていました。親鸞会館でご法話が勤められると、広島の法友など、前日に鍼治療をしてもらってスッキリしてから翌日に聴聞させていただくという方もいらっしゃいました。実は、そういうもん太もTさんの鍼治療で、体調がかなりよくなり、風邪も引きにくくなった一人です。
鍼治療といえば東洋医学ですが、Tさんからいつも、西洋医学は対処療法で、東洋医学は予防の医学であることを聞かされていました。その為、食事や睡眠などに気をつけて免疫力を高めることを教えていただいてきました。何よりもTさんが健康管理には気を遣っておられて、70歳を過ぎてもウォーキングをされ、玄米食を食べてピンピンしていました。風邪を引いてもひどくならず、この人なら100歳超えても鍼治療していただけそうだな……と頼もしく思っていました。
……が、昨年の今ごろ、治療に行くといつも立って鍼を打っておられたのに、途中から丸イスに座られて打たれるようになりました。やはり、中腰で打つのは腰に負担がかかるのかなと思っていたところ、ご本人から冬に長靴を履いてウォーキングをしていたら草か何かにひっかかって転倒してしまった事を聞きました。それに伴って骨折し、背骨が悪くなって下半身が痺れてしまうため、途中で座ることになったのだそうです。
その時は、「さすがにこうなっちゃうと鍼では無理だから、西洋医学のお世話にならないとね。ちょっと入院する必要があるみたいだね」と笑って言われていました。
そうして、しばらく鍼灸院は休診となりました。
もん太は、背骨の手術だから年内には退院されるだろう……と思っていました。10月くらいにお見舞いに行くとベッドで横たわってはおられたものの、いつもの元気な声で話しかけてくださり「退院は早くできそうだけど、鍼灸院の再開は4月のF館落慶と一緒にしたいねぇ!」と言われていました。その時は、ホッとしたものの、ある時、聞かされたのが「Tさんは年を越せるかどうか……」ということでした。
もともと、転倒による背骨のことで入院されたのですが、その際に行った諸検査でガンが見つかったのだそうです。その為、背骨の手術どころではなく、そちらの治療がメインになっていたとのことでした。
12月末にお見舞いに行くと2カ月前にお会いした時とは、まるで別人のやつれてしまった姿。この人が夏まで、真っ黒く日に焼けて元気だったTさんなのか……と唖然としました。酸素ボンベをつけられ、やっとやっと息をしておられ、うつろな眼差しで私を見られ、そんな中でも声を振り絞って声をかけてくださいました。食事も喉を通らないようで、付き添いのご長男から氷を口に入れてもらってはなめておられました。
Tさんが亡くなられたのは、その2日後でした。
奥さんの話を聞かせていただいた時、ガンの宣告を受けた時、Tさんは「事故で即死というのと違って、勉強させていただける僕は幸せだなぁ」とおっしゃっていたそうです。親鸞学徒として、鍼治療しながら仏法一筋のTさんです。患者さんが来られない間は、診察室で教学の研鑽をされ、休診の時は診察室で家庭ご法話をされていた方でした。
それから、亡くなられるまで、お聖教で教学の勉強をされ、高森顕徹先生の御著書を拝読され、ビデオご法話され、とても親鸞会館に参詣できないので病室でテレビ座談会をされていたそうです。まるで高森先生が病室まで往診にいらっしゃっているようなテレビ座談会を心から喜ばれていた方でした。
もん太が、仏縁を結ばせていただく前「余命X日です」と宣告されたら何をするか……と考えたことがあります。しかし、思いつくことすべてが心から満足できることではないことに愕然としていました。家族の為に何かをするとか聞いたことがありますが、どうもしっくり来ないんですね。
それは、人生の目的ではないからです。
私たちは人生の目的を果たす為に生まれてきたのですから、余命宣告を受ければ、やるべきことは人生の目的を果たすことにほかなりません。しかし、本当の生きる意味を知っている人はいません。教えてくれる人もいません。ただ、親鸞聖人だけが明らかに教えてくださいました。
親鸞聖人といえば、浄土真宗の開祖です。浄土真宗といえば、日本で最大の仏教教団といわれているので、人生の目的を明らかにされた親鸞聖人の教えを聞いている人が多いはずです。しかし、なぜ生きるかが分からず自ら命を絶ってしまう自殺者は3万人を超えている現状です。
浄土真宗とはいっても名前だけで、本当の親鸞聖人の教えが説かれていないわけです。浄土真宗といえば「念仏さえ称えていれば死んだらお助け、死んだら極楽」と思われていて死んでから世話になるのが浄土真宗だと思われていないでしょうか。
しかし、親鸞聖人の教えの一枚看板は「平生業成」です。
死んでからではなく、生きている今、人生の目的を果たすことができるのだと教えていかれたのです。
親鸞会で、その本当の親鸞聖人の教えを聞いておられたTさんは、余命宣告を受けられて、残された時間を迷うことなく聞法一筋に過ごされました。
しかし、余命宣告されているのはガンが発覚したTさんだけでしょうか?健康そうな私たちも100%確実な未来が「死」ですから、生まれながらにして死の宣告がなされているわけです。また、不定執行猶予のついた死刑囚ともいわれます。
今晩死ねば、今晩から後生です。
人生の目的、ハッキリしていますか?
散る桜 残る桜も 散る桜
この世に生を受けている私たち全員が余命X日と宣告されているわけですから、一息一息、光に向かって進ませていただきましょう。

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